生足にサンダルの女性が目立つ今年の夏は、女性たちのストッキング離れを実感することも多い。<br>
猛暑続きの今年の夏。7月末、ストッキングの生産数も10年間で4分の1になっているというニュースが注目されていた。生足にサンダルの女性が目立つ今年の夏は、女性たちのストッキング離れを実感することも多い。

振り返れば、アラフォー世代が社会人になった20年前は、スカートやワンピースの際はストッキング着用が当たり前で、ストッキングは脚をキレイに見せる心強いアイテムだったはず。しかし、最近の学生や20代女性には「オバさんぽいアイテム」と感じる人も少なくないと聞く。そんなストッキング感の変化や生足ブームを、アラフォー世代はどのように感じているのだろうか?

「高校生になった姪が、生足でパンプスを履いているのを見てびっくりした」と言うのはマリさん(41歳・公務員)。「2年前の話です。姪に『パンプスは生足で履くものではないよ』と言ったら、『そのためにパンプスソックスがあるんだよ。普通だよ』と言い返されました。一時のブームかと思っていたら、すっかり定着していて驚きました」と話してくれた。

マリさんは、仕事でもプライベートでもストッキング派。「会社では冷房対策に、プライベートでも外出するときは、ストッキングをはくことで気持ちがピシッとします。それに、足裏って結構汗をかくでしょう。素足で靴を履くとペタペタして気持ちが悪いし、マメができやすくなるので、サンダルのときでもストッキングは欠かせません」(マリさん)。

「サンダルのときはストッキングをはくと暑苦しい」という人が増えているが、足先をキレイに見せるスルータイプや5本指ストッキングなどが売れていると聞くと、サンダルでもストッキングを着用したいと考えている女性はまだまだ多いようだ。

デザイン会社に勤務するミツコさん(40歳)は、基本的には生足派。「以前は職場だからしかたないと思っていました。でも、蒸れやすいので、家に帰るとストッキングをまっさきに脱いでいました。今は、会社でも生足にサンダルというスタイルが定番になっているので助かります」(ミツコさん)

40代前後といえば、足にも年齢が出始める頃。私は、特に膝の裏やふくらはぎ、足首からかかとにかけてが気になるのだが、周囲の視線は気にならないのだろうか? 「男性の目を気にする人は抵抗があるかもしれないけれど、私は気になりませんし、会社の同僚や友だちもあまり気にしていません。ただ、同僚のペディキュアを見て、自分の至らなさ実感することはよくあります。足のお手入れやペディキュアをさぼってしまうと、ストッキング派になったりもしますよ(笑)」(ミツコさん)

男性たちは、アラフォー世代の生足スタイルをどう思っているのだろうか? 30代の知人男性たちに聞いてみると「例えば、40代前後の女性がミニスカートに生足だったら、ギョっ! とします。やっぱり無理があるでしょう。でも、膝丈くらいなら、『スカートって涼しそうでいいな』って。ただ、スーツならストッキング着用が基本ですよね」と答えてくれた。もちろん、手厳しい意見がないわけではないが、TPOさえ守れば「暑苦しく見えるよりは涼しげに見える方がいい」という意見が多い。

最後に、20代でフロリダに留学、その後ヨーロッパの航空会社で客室乗務員をしていたユキコさん(46歳・サービス業)のお話を紹介したい。「生足でパンプスを履く女の子たちを初めて見たのは、フロリダに留学していたころです。かなり驚きました。彼女たちは、足が汗でべとつかないように靴の中にパウダーをはたいて、快適に履けるように工夫していました。日中に靴を脱ぐシーンが無いアメリカならではかもしれませんが。その後、転職したヨーロッパの航空会社の就業規則には『仕事の際は、ストッキング着用のこと』という一文がありました。日本人の私は、『当たり前』のことだと思ったのですが、このルールがなかったら、欧米のスタッフの中には、仕事中でも生足の人がいたのかもしれません。最近は日本でも、規則なら履くけど、規則がなければ、ストッキングは敬遠するという人も増えていますよね」。ちなみに、ユキコさんはパンツ派。パンプスのときには膝下ストッキングを、サンダルのときは生足とのこと。

取材をする前は、20代の頃からストッキングを愛用しているアラフォー世代は、もっと生足に否定的ではないかと思っていた。もちろんマリさんのような方もいるが、想像していたよりも生足ブームを歓迎し、生足への抵抗感は薄れているように感じる。もちろん、猛暑の影響もあるだろう。脚や足元のカジュアル化や自由化は本当に良いことだと思うし、アラフォー世代の女性たちの柔軟さは心強い。ただ、大人の女性として、足のお手入れはもちろん、TPOに合わせたファッションやマナーは、いつも意識していたいと思う。

・参考ニュース「若い女性のパンスト離れ―レギンス、トレンカが台頭―

この記事の執筆者

神田はるひ

神田はるひ

埼玉在住。メーカー勤務を経て、紆余曲折の末フリーライターに。コラムやエッセイの他、メルマガ制作やコピー制作など守備範囲は広い。趣味は料理と散歩。冷蔵庫にある物を使って作る創作料理には定評がある。占いによると「大器晩成」らしいが、まだそのときはきていないらしい。
公式ブログ