“幸せ”って、何だろう?

30代になり、子供の頃からの友達はほとんど結婚、子供を産み、専業主婦。
でも、自分には“夢”がある。自分には“仕事”がある。それが自分の“人生”であり、そのために人一倍努力をしてきた。そんな自分を誇りに思うし、それが自分の“幸せ”だと思う。

でも、もし・・・

“ダメな部分もさらけ出せる”、大切な人が隣にいてくれたら・・・
世界はもっと、変わるかもしれない。

ニューヨークでも1、2の人気を誇る高級レストランで料理長を務めるケイト(キャサリン・ゼタ・ジョーンズ)。“絶対味覚”を持ち、自分にも他人にも厳しく、仕事一筋で生きてきた30数年間。完璧主義者で、甘えたことの嫌いな彼女は、完璧な料理に文句をつける客がいようものなら、お構いなしに追い出す始末。“料理”は完璧。でも人との“コミュニケーション”に、難あり・・・

そんな彼女が、突然亡くなった姉の娘、ゾーイ(アビゲイル・ブレスリン)を育てることになる。そんな矢先、厨房には、ケイトとは正反対の、自由気ままな副料理長、ニック(アーロン・エッカート)がやってくる。
この2人の存在が、彼女を“ロボット”から“人間”に、変えていく。

完璧な料理を作っても、なかなか食べてくれないゾーイ。そんなゾーイを厨房に連れてくると、ニックが作ったスパゲティをペロリと平らげる。厨房で音楽を流し、巧みな話術でスタッフ皆を笑いの渦に巻き込んでいくニック。ゾーイも、スタッフも、オーナーも、皆がニックを愛し始める。ケイトに足りないものは、何なのか?

“人生を楽しむこと”

きっとそれだけだ。

年を取ればとるほど、キャリアを築けば築くほど、自分の“ルール”を破れなくなっていく。信じられるのは自分だけ。自分が嫌いなものは嫌いなまま。人の意見に耳を傾けるよりも、自分の意見を押し付けることに一生懸命になる。自分が歩んできた道が正しかったと証明したくて、築いてきたものを失うのが恐くて、大切なものが見えなくなっていく。

仕事は大切。それが夢であったら素敵なこと。でも、そこに“笑顔”がない人生なんて、何の意味があるのだろう。

“キャリア”でなく、自分が笑顔で働ける“居場所”を見つけること。それが“生きる”意味なのかもしれない。

一番心に残っているのは、料理長の座を奪われそうになったケイトが、愛し始めていたニックをあっさり切り捨てるシーン。そこでニックが言うセリフ、
『なぜ君は人を信じられないんだ。時には心を開いて、人生を楽しめよ』
に、唸らされました・・・。頑張って、頑張って、走ってきた女性なら、胸に響くはず。

同じものを見ていても、見方次第で、きっと世界は大きく変わる。
“頑張る女性”に、ぜひ観て欲しい一本です!!


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この記事の執筆者

安部沙織

安部沙織

ニューヨークで映画制作を学び、30本以上の映画製作に参加。帰国後、映画『R246STORY[CLUB246](2008)』で脚本家デビュー。国際的に活躍出来る映画人を目指し、ハリウッドで活躍する田中靖彦氏(脚本分析家)に師事。脚本家・脚本分析家として活動中。オフィシャルサイトは→コチラ