独女がいよいよ独女ではなくなる時……それは〝結婚〟。

結婚相手となる運命の人が長い間現れなかった人、結婚を考えている恋人はいるのになかなか結婚まで至らなかった人、そんな人たちにとっては、まさに人生の門出となる喜ばしい出来事だろう。

しかし来るべき結婚式や入籍の前に、独女にとって最後の難関というべき「彼の両親へのご挨拶」というものがある。嫁に行く側の女親(特に父親)が頑固者で、婿側が苦労する……という図式は昔からドラマでもおなじみだが、実際は嫁をもらう男親が嫁になる女性を気に入らず、結婚に反対するということも決して珍しいことではないようだ。

「彼の両親に結婚を反対されたあの頃のことは、今でもトラウマです。正直いって“結婚する相手の両親”との付き合い方がいかに難しくデリケートなものかということを、軽く考えていたんだと思います」

そう告白するのは結婚3年目の千明さん(30歳)。千明さんは結婚前に6年間その彼と交際し、その間には何度か彼の両親と食事をしたこともあったそう。しかし当時はお互いに若かったこともあり、具体的にいつ結婚をするかという意思表示もしなかった。だから千明さんもご両親とはフラットに接し、手土産などの用意もせずに、ラフな格好で何度も彼の家へ遊びに行っていたという。

「その後に結婚となり、改めてきちんとした格好で手土産を持って両親に挨拶に行ったんですけど……彼の母親から今まで見せたことがないくらい冷淡な態度をとられました。後で聞いたら、最初食事する時から私を“将来の嫁”という目線で観察していたみたいで、気を使わない態度がずっと気に入らなかったみたいです。悲しかったけど、なんで最初からしっかり気を使わなかったんだって、当時の幼稚な自分を責めずにはいられませんでした」

その後、千明さんの彼の粘り強い説得により結婚に至ったそうだが、今でも彼氏の実家に行く時は緊張して胃が痛くなるという。

一方結婚5年目の洋子さん(33歳)が結婚の際、相手の両親に反対された理由は「自分の両親と彼氏が仲良すぎたこと」だった。

「私たちは東京で知り合って生活していたんですけど、私の実家は東京で、彼の実家は福岡。うちの家はざっくばらんな雰囲気だからか、結婚前から彼がしょっちゅう実家に来て仲良くしていたんです。そうしている間に私の家と彼の間で結婚の話どんどん進んで、じゃあ最後に彼の両親に報告して了承を……となった時、相手のお父さんが激怒してしまって。『オマエはこの家の長男なのに、なんで相手の家と先にいろいろ決めているんだ』って。ご両親からしたら、自分達だけのけ者にされたように感じたようです」

確かに洋子さんの相手の両親の言い分も分からなくはない。

洋子さんも千明さんも、二人に共通する失敗のキーワードは「先々の結婚に対する詰めの甘さ」だろうか。いくらその時点で結婚ということが具体的ではなくても、先々結婚する可能性があるのなら、最初から出過ぎない程度に“嫁モード”で接することも必要なのかもしれない。

しかし、自分たちの振る舞いや心がけではどうにもならないところで結婚を反対される女性も存在する。

結婚を決意したものの、相手の両親が猛反対。結局それをきっかけに破局を迎えた経験がある千夏さん(30歳)は、その理由についてこう語る。「一言で言うと『相手の親が子離れできていなかった』ということにつきます。とにかく私がやることなすことすべて気に入らず、反対の一点張り。結婚するなら勝手にしろ、自分は縁を切るとまで言われました。私としては強行突破も辞さないつもりだったけど、彼のほうはやっぱりそこまでの覚悟はなかったんですよね。自分の両親ですし、それを責めるつもりはないですけど、私のほうが疲れてしまった」

どうせ結婚するなら双方の両親から祝福される、ハッピーな結婚がいいに決まっている。もちろんそういったトラブルもなく、幸せに結婚式を迎えるカップルもたくさんいるだろう。しかし、3人の女性が共通して言うのは「いざ結婚という話になって両親に正式内挨拶をするまで、そんなことになるとは思っていなかった」ということ。そして「男が言う『うちはそんな気を使わなくても大丈夫だから』というセリフは絶対に信用してはいけない」と、皆口をそろえる。

「そりゃ彼は“息子”だから気を使わなくていいのは当然。その感覚のまま、私にも『大丈夫だから』って言う。もちろんそのまま受け取った私も問題ですが……」(千明さん)

最後に、最近自分の息子(33歳)の結婚を控え、結婚相手の女性を迎えたある母親(60歳)に親側の心情を語ってもらった。

「もらう側としては、とにかく息子の結婚相手がどんな人なのか不安なんですよ。お会いする前、お相手の方が勤めている会社を息子に聞き、どんな会社なのかインターネットで検索したりもしました。息子を信じよう、息子が選んだ人だから大丈夫、そう言い聞かせても、実際会うと相手の欠点を探してしまう。それでも結婚に賛成しているし、滞りなく結婚準備に入っていますが、正直どんな完璧な女性がきたって、親は何かしら気に入らないものだと思いますよ。その心情は正直、親にならないと分からないでしょうね」

とにかく、親は独女が考えているより結婚相手を見る目はシビア。それだけは確かなようである。それを胸に刻み、これから結婚予定の人はぜひ頑張ってほしい(橋口まどか)。

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この記事の執筆者

橋口まどか

橋口まどか

体を張った体験取材が得意。ここ2年で6キロ太り、ますます女子力に磨きがかからない。取材でモテる女性の秘訣を探ることはや5年。知り合う男性にもつい取材モードで話を聞き、気がつけば自分の恋愛のタイミングをすっかり失っている。近年はサッカー観戦にハマるが、活躍する選手のほとんどが年下なことにショックをうける。