東日本大震災以降、今まで結婚に興味がなかった独女たちが結婚に前向きになったことはさまざまなメディアが報じている。結婚相談所大手「オーネット」の調査結果でも、会員同士で結婚を決め、成婚退会した人の数は3月が前年同月比19.5%増、4月が同18.1%増と震災直後に跳ね上がった。

震災をきっかけに結婚したカップルを「震災婚」と呼ぶようだが、今月結婚をする佑香さん(32歳)も震災直後に結婚を決意したそうだ。

「仙台に出張に行っていた彼と連絡がとれなくなった時に、彼が自分にとってどれほど大切な人だったかに気づきました」
安否が分かり、彼が都内に戻ってきた日に自分からプロポーズをしたという。
「5年も付き合っていてマンネリ気味になっていたし、震災がなければ別れていたかもしれません」と佑香さんはいう。

震災がきっかけで長過ぎた春が結婚に至ったり、震災の時に連絡をくれたことで友達から彼に変わったり、相手との絆を深めた人が多かった。“1人では不安”を経験したことで結婚相手に求める条件も変わったようだ。

アクサ生命が実施した『震災後に「見直したもの」実態調査』の結婚相手に求める条件を見てみたい。2010年は1位「価値観が合う」2位「金銭感覚が一致している」3位「雇用形態が安定している」だったが、震災後は、1位「価値観が合う」2位「金銭感覚が一致している」は前年と同じだが、3位「健康である」(2010年7位)、4位「頼りがい」(2010年6位)が急浮上している。

震災後の女性誌の調査でも、男性の「経済力」より「頼りがい」を求める女性が増えているようだ。佐知恵さん(33歳)もその一人だ。
「会社で出世をする人や地位のある人はどんな時も家族より会社を優先するでしょ。仕事はそこそこでいいから、いざというときに、家族を最優先してくれる人がいいと思うようになりました。それと仕事ができて経済力があると、浮気の心配が付いてくるでしょ」

確かに仕事ができる男性は若い女性の目には魅力的に映る。慕われれば妻がいてもつい心が動く時もあるだろう。浮気は男の甲斐性という言葉もある。
かつて結婚相手に求める条件に3高(高学歴、高収入、高身長)があったが、マーケティングライター牛窪恵氏によると、今は心の平穏・平均的な年収・平凡な容姿の「3平」が求められているという。
結婚相手も普通が一番ということなのだろうか。

失業は困るけど仕事はそこそこやって、家庭を大事にして、浮気はしない。そんな相手が3平だとすると、夫としては最高のタイプではないか。

心の平穏・平均的な年収・平凡な容姿。婚活市場に3平人気がやってくるかもしれない。 (オフィスエムツー/佐枝せつこ)

参考・引用
アクサ生命『震災後に「見直したもの」実態調査』
毎日新聞 2011年10月27日 夕刊 特集ワイド


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この記事の執筆者

佐枝せつこ

佐枝せつこ

テレビ局勤務を経て小説を書き始める。著書に第24回横溝正史ミステリー大賞最終候補作「ベッド・イズ・バッド」「家内安全」「光冠」ほか。2007年より「独女通信」の執筆陣に参加。「婦人公論」に母親たちの極寒婚活模様が掲載。婚活、介護、婚外、恋愛など女性の様々な生き方をテーマに執筆活動を展開中。
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