こう自慢する人は多いと思いますが、私も自慢させていただきましょう。私、子どもに好かれるんです。つい先日も、駅で人待ちをしていたところ、小学3年生くらいの男の子に、背後からいきなり蹴りをいれられました。

びっくりして振り向くと、笑いながらもう一発入れてきましたから、誰かと間違えたわけでもなさそうです。

「何すんじゃい!」 と叫ぶと、風のように逃げ去った男の子。駅はたくさんの人であふれているのに、このクソガ…いや、大便児童は、私だけを狙ったのです。いかに私が、子どもをひきつけるフェロモンの持ち主であるか、お分かりいただけると思います。

 …ええ、ホントはまぁ…ガツンと、怒らなければいけませんよね。最近では、親にも怒られたことのない子どももいるとか。これでは、大便児童も増えるというものですね。 

ところで私「おふろやさん」という絵本を持っています。幼稚園の時からのお気に入りなんですが、この中に、おじいさんが、銭湯の中で騒いでいる子ども3人を叱るシーンが出てきます。これがなんともいい絵でして、おじいさんはカンカン、子どもはシュン、まわりの大人は「ほーら怒られた」っていう表情。

こんなことがしょっちゅうあったと、自然にわからせてくれる絵なんです。最近では銭湯に来る子どもも減りましたが、それが原因で、マナー知らずが増えたというのも、当たらずとも遠からずかもしれません。 

そんなことを思っていたおり、板橋区の第二富士見湯で、ある子どもに会いました。この子がまぁ、いい子でね。聞き分けよし、マナーよし、器量もよし。今こそ子ども寄せフェロモンの使い時と心得た私は、笑いかけたり、手で水鉄砲を作ったり、さまざまに媚びてみました。

が、子ども、完全スルー。どうやら私のフェロモンは、大便児童にしか通用しないようです。ここでもまた、貧乏くじ…。うう、非常に無念。


●小沢カオル:独身アラフォー漫画家。ダメ男にひっかかりやすい。現在の恋人は小次郎(柴犬)。主に突撃取材系のマンガを執筆。「あやしい取材に逝ってきました。」「あやしい男と失恋ってきました。」(ともに秋田書店)「あやしい人に遭ってきました。」(ぶんか社)絶賛発売中。

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