もはや離婚は当たり前、2分に一組が離婚をしている日本だが、結婚したいのに相手がいないと悩む女性もいる。

「合コンにも参加したし、母に言われてお見合いもしました。結婚相談所にも入会してたくさんの男性を紹介してもらいましたが、どうしても結婚したいと思う男性と巡り会えないんです」
という桃子さん(33歳)。弟は20代で結婚し、年子の妹は今年結婚をする。

「母が私に結婚を急かすんです。相手が日本にいないなら外国の人でもいい。地球にいないなら宇宙人でもいいからというんですよ」

冗談ではあっても、親に誰でもいいからと言われる娘の胸の内は辛い。
日本から結婚制度を失くしてほしいと思うこともあるそうだ。

千穂さん(51歳)は母との2人暮らし。20代の頃はお見合いもしたが、自分をぐいぐい引っ張ってくれる理想の男性と巡り会うことはできなかった。

「去年、母の体調が悪くなり入院しました。今は健康を取り戻しましたが、母のことが心配で、休日も家にいることが多くなりました。友達とも会っていないんです」

いずれ自分は一人ぼっちになる。最近、母がいなくなった時のことを考え寂しくてたまらないという。

「知人に縁談のお世話をお願いしても、私の年齢では難しいと言われました。男性は60代でも結婚相手には30代や40代の女性を希望するんだそうです。結婚したいのに相手がいないんです」

若いころは結婚したくないという女性たちでさえ、初老になると結婚しなかったことを後悔している。あの時、結婚をしておけばよかった。決断できなかった若いころの自分を叱りたいという声もある。

女性にとって結婚は一生を左右する一大転機でもある。幸せになるはずの結婚も相手選びを間違えると離婚という道に辿り着く。現在、離婚調停中の麻子さん(44歳)は夫の度重なる浮気が原因だという。

「子供もいるし浮気は病気だと思って我慢してきたんです。でも私の親友にも手をだしたことが分かり、親友とも絶縁しました。毎日、涙がでて結婚しなければよかったと悩みました」

一時は精神的に辛くて神経科に通院していたそうだが、離婚を決意してから気持ちが前に進んだという。看護師の資格があるので職場にも復帰した。現在は実家で母親と子供と3人で暮らしているが、もう2度と結婚はしたくないそうだ。

麻子さんと同じように夫の浮気が原因で離婚した周子さん(57歳)も、もう2度と結婚はしたくないという。

「夫と結婚していた時は舅と姑と同居していたので、介護もしたし2人の最期も看取りました。息子2人が結婚して、これからは自分の人生を歩もうと思っていた矢先、長男夫婦に孫の世話を頼まれたんです」

現在は長男夫婦と同居して孫育てをしている。

「お嫁さんが働いているので家事もしています。一生誰かの世話をするのが私の運命だと半ば諦めていますけど、独身の妹がまだ現役で仕事をしていたり、旅行にいったり夜遅くまで遊んでいるのをみると、自分もあんな生き方をすればよかったと結婚したことを後悔したこともあります」

ところが最近、孫の寝顔を見ていると、離婚はしたけど、孫を授かることができて結婚したことはよかったのかもしれないと思うようになったそうだ。

結婚は女の人生を決める究極の選択。できなくても辛いけど、失敗しても辛い。しかし悩んでいても先には進めない。結婚したいのにできないなら、今までと違う行動範囲を動いてみてどうだろうか? 新しい出会いがあるかもしれない。

過去の時間は取り戻せないけど、幸せになりたいと動けば、幸せな未来はきっと訪れるはず。(オフィスエムツー/佐枝せつこ)


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この記事の執筆者

佐枝せつこ

佐枝せつこ

テレビ局勤務を経て小説を書き始める。著書に第24回横溝正史ミステリー大賞最終候補作「ベッド・イズ・バッド」「家内安全」「光冠」ほか。2007年より「独女通信」の執筆陣に参加。「婦人公論」に母親たちの極寒婚活模様が掲載。婚活、介護、婚外、恋愛など女性の様々な生き方をテーマに執筆活動を展開中。
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