結婚の決め手は何かって? 出会った相手とフィーリングが合わなければ何も始まらない。

第1の矢は“フィーリング”。長すぎた春にならないよう、結婚のタイミングは逃すなとはよく言われること。

第2の矢は“タイミング”。

では、第3の矢とは何なのか?


■元カレのピンチがきっかけで・・・
デパート勤務の春名さん(32歳)には学生時代から付き合っていた彼がいたが、長過ぎた春は通り越し腐れ縁のようになっていた。お互い別の相手と付き合っていた時期もあり、友達以上彼氏未満の存在だったが、夏の休暇、バイクでツーリングに出かけた彼が転倒事故を起こした。運び込まれた病院から春名さんにメールで知らせてくれたのは同行していた男友達。

「休憩時間にメールを見たんです。病院の名前と手術中とだけ書かれていて、その瞬間からパニックになりました」

上司には身内が交通事故で重体だと嘘を言い早退。病院へ向かう道中、半身不随になってでもいいから生きていてほしい。彼の存在の大きさを身に染みて感じたという。

幸い彼の怪我は打撲と右腕骨折だけで数週間で退院できたが、病室に駆け付けた春名さんの顔はタヌキみたいだったと後で彼に笑われた。

「ずっと泣いていたのでマスカラが流れて顔がひどいことになっていたんです」

普段は化粧もばっちりしてオシャレに気を抜かない春名さんのタヌキ顔を見て、彼は結婚を決意。完治した日に彼からプロポーズをされた。

事故というハプニングが結婚の決め手となったようだが、来春に結婚が決まった千秋さん(30歳)の話も紹介しよう。

■家族の死がきっかけで・・・
千秋さんは20代の時から塾講師の彼と付き合っていたが、仕事でストレスを溜め込みイライラしている彼との関係はうまくいかなくなった。一向に結婚を言い出さないことにも嫌気がさして、千秋さんの方から別れを切りだした。

「実は友達の結婚式の2次会で知り合ったバツイチの医師から付き合ってほしいと言われたことも、彼との別れを決定づけました」

元彼と別れて一か月。気持ちはすんなり新しい彼へ。久しぶりに恋愛初期のわくわくするような気分に酔いしれていた頃、元彼の祖母が亡くなったという知らせが元彼の妹からあった。

「家にも出入りしていたので、私は家族公認の彼女でした。妹ともアドレスを交換していたし、時々メールもしていました。でも別れたことは言っていなかったので、妹は今も私のことをお兄ちゃんの彼女だと思っていたのです」

元彼の祖母には食事もご馳走になったし、優しく接してもらった。お別れには行くべきだと通夜にいった。お参りだけして帰るつもりが、彼の両親に引き留めら親族の部屋で一緒にお茶を飲むことに。

「その場でお母さんから、この頃ちっとも遊びにきてくれないから、お祖母ちゃんが寂しがっていたし、私も会いたかったと言われたんです」

息子の彼女として親戚にも紹介されてしまった千秋さん。翌日の葬儀には元彼から、「別れたのだから来なくていい」と言われたが、遺影のおばあちゃんの顔を見て、出棺のお見送りはしようと決めた。

葬儀が終わり、千秋さんの心は揺れていた。元彼の家に遊びに行けば歓迎され、ご両親もいい人たちで自分もこの家族の一員になりたかった。だから早くプロポーズをしてほしかったのにと、自分の本心を元彼に打ち明けたところ、一気に復縁、結婚へと話が進んだ。

孫の幸せを願うおばあちゃんの深い愛が千秋さんを呼び戻したのだろうか。
一か月で元彼になってしまったバツイチ医師も、「亡くなったおばあちゃんが君と彼を結びつけたんだね」と非科学的なことを言ったそうだ。

家族の死というハプニングも結婚の決めてとなる場合があることがお分かりいただけただろうか。

第3の矢とは“ハプニング”。

でもハプニングを作為的に起こしても彼と結婚ができるとは限らない。ハプニングは停滞前線気味のカップルに神様がイライラして起こすもの。第3の矢の行方は神のみぞ知るということでご理解いただきたい。 (オフィスエムツー/佐枝せつこ)

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この記事の執筆者

佐枝せつこ

佐枝せつこ

テレビ局勤務を経て小説を書き始める。著書に第24回横溝正史ミステリー大賞最終候補作「ベッド・イズ・バッド」「家内安全」「光冠」ほか。2007年より「独女通信」の執筆陣に参加。「婦人公論」に母親たちの極寒婚活模様が掲載。婚活、介護、婚外、恋愛など女性の様々な生き方をテーマに執筆活動を展開中。
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