ワンコイン脱毛、儲けの仕組みはどーなってるの?消費税引き上げ、円安、人件費高騰などの影響を受けて、物価が軒並み上昇している。6月には、ファストファッションの雄、ユニクロも秋冬商品の値上げを発表した。

こうした流れに大きく逆行しているのが「ワキ脱毛」である。今年5月、全国に展開している脱毛専門サロンが<両ワキ脱毛200円>という衝撃価格をリリースしたのを皮切りに(すでにキャンペーンは終了)、今夏、多くのサロンで回数無制限のワンコイン脱毛を発売している。毛(もう)、抜かなきゃソンソンとばかりに、サロンは女性客でにぎわっているのだ。

かつて脱毛はニードルタイプ(毛穴に絶縁針を挿入し、毛根を電流で破壊する方法)が主流で、90年代ごろの両ワキ脱毛の相場は10万円以上。ところが90年代後半からレーザー脱毛器が一気に普及、あれよあれよという間に処理の価格は当時の100分の1にまで下がった。うれしいけれどワンコインって!  抜いてもらっておいてなんだが、儲けが出ているのかが心配になってくる。そこで、都内でエステサロンを展開するY氏に「ワンコイン脱毛」のカラクリを聞いてみた。


■赤字覚悟のワンコイン脱毛は“撒き餌”

「ワンコイン脱毛は正直、赤字。どのサロンも採算度外視で行っています。それでも売り出す理由は、新規顧客を獲得するため。女性はワキから脱毛するのが普通ですから、ワキ毛が生えている=ご新規さんといえます。格安のワキ脱毛でサロンによび込んで、最終的に全身を脱毛してもらうのが狙いなんです」

ほとんどのサロンが、ワンコインで脱毛できるのはワキのみで、腕や脚、Vラインなど全身を脱毛するとトータル20~30万円かかるような料金を設定しているそう。だけど、なかにはデパ地下の試食あらしみたいに、ワキ脱毛だけで済ませる人もいますよね?

「ワキ毛が目立たなくなるまでに、およそ2年、12回くらいサロンに通う必要があります。何度も足を運んでいると、どうせなら腕や脚も脱毛しようか、フェイシャルエステでも受けようかという気になってくるものなんです。サロンで売っているコスメやサプリメントに手が伸びることもあるし、じつは純粋にワンコインだけで終了する人はほとんどいません」


■抜いていい店、悪い店。見極めのポイント

ワキ脱毛はいわば撒き餌。とくに店側がセールスをしなくても、売り上げが伸びていく仕組みになっているそうだ。そう聞くと、次に気になってくるのが品質問題。東京都生活文化局の平成14年の調査によると、エステ危害のうち29.9%が脱毛によるものだという。安かろう、悪かろうってことはないですか?

「まず脱毛効果に関しては、エステサロンの機械でも医療機関のレーザー脱毛と大差はないと考えていいでしょう。サロン間の格差が大きいのは、安全性。レーザー脱毛の施術はマッサージとは異なり、あまり技術を要しません。なかには、未経験者のスタッフに2日の研修を受けさせただけで店に出すところもある。レーザー照射が強すぎるなどで、お客さんをやけどさせてしまったとう事例もたびたび耳にします。個人的な意見ですが、熟練エステティシャンのいる老舗店のほうが、技術者の腕はたしかだと思います」

経費を抑えて回転率を上げるため、冷却用のジェルを使い回していたり、パッチテストや脱毛後のクールダウンを行わないサロンはスタッフの研修も甘い可能性が高いそうだ。さらにY氏は店選びのポイントに「レーザー脱毛器のメーカーがどこの国であるか」を挙げる。うーむ、マニアック。

「レーザー機器は、イタリア、イスラエルをはじめとするヨーロッパメーカーのものが相対的に優れています。高品質な機器を使用しているサロンは、信用に値すると考えていいでしょう。カウンセリング時に尋ねてみて、疑問を感じたら別のサロンを訪れることです」

いったん通うとなると、長い付き合いになる脱毛エステ。つい価格ばかりに目がいってしまうが、活気のある「ワキ毛ミクス」の波にのりつつ、信頼できるサロンをじっくり探してみてはいかがだろうか?(来布十和)

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来布十和

来布十和

出版社、漫画雑誌編集部バイト、編集プロダクション勤務を経て、2002年よりフリーランスライターに。アイドル誌、育児誌、主婦雑誌から不動産パンフレット、パワースポット紹介まで手当たり次第の執筆活動を行っている。食べていくため仕事は選ばない主義。