もはや独女だからといって他人事ではない「妊活」という言葉。今や「避妊せずに性行為をすればすぐ妊娠できるわけではない」というのは、若い・若くないに限らず女性にとって常識になりつつある事実だ。さらに高齢出産という定義に当てはまる35歳以上の女性は、そこに「卵子の老化」といったハンディも加わる。

もちろん独女には「子供が欲しければまず妊活よりも結婚相手を探せ」というツッコミもあるだろう。それはそれでごもっともだが、“妊娠しやすい体を整える”という意味における妊活は、相手を探すことと並行して行うことが可能だ。体作りは一朝一夜でできるものではなく、長いスパンで行うことが必要だろう。つまり、結婚してからでは遅いのだ。

■独女でももはや無関係ではない妊活

ということで筆者が足を運んだのは「頑張れ! 妊活」という市民公開講座。妊娠力をアップさせる体つくりや漢方に関する講演、さらには無精子症により体外受精で3人の子供をもうけたダイヤモンド☆ユカイさんによる講演会も行われるという。

妊活公開講座に参加して分かった「独身のうちにできる妊活」


■妊娠のための食生活はダイエット法にも通じていた!

まず筆者が一番興味深かったのは、妊娠のために必要な身体作りの方法が分かる「栄養と妊娠力」という、産婦人科舘出張 佐藤病院の佐藤雄一先生による講演。先生によると欧米では近年、栄養と妊娠力の関係性についてさまざまな研究が進んでいるが、日本ではまだ残念ながら遅れているとのこと。

たとえば、アメリカの調査による「妊娠しやすい食生活」は以下の7つだという。

1 精製度の低い炭水化物をとり、精製度の高い炭水化物を減らす
2 不飽和脂肪酸を多く摂り、トランス脂肪酸を避ける
3 植物性タンパク質を多く摂り、赤身の肉の摂取を減らす
(先生によると、日本人はアメリカ人とは違いもともと赤身肉の摂取量は少ないので、ほとんどの人が減らす必要はないとのこと)
4 無調整乳か無調整牛乳を使った乳製品を摂る。低脂肪乳は減らす
5 400マイクログラムの葉酸と鉄分を含むマルチビタミンのサプリを飲む
6 コーヒー、紅茶、アルコール、砂糖入りの清涼飲料水は控える
7 BMIを「妊娠適正ゾーン(20~24)に近づけるようにする。1日30~60分からだを動かす

いかがだろうか? けっこうダイエットに必要な要素にも通じている部分も多く、それほど特別なことではないことがほとんどでは? 特に1はそのまま「糖質制限ダイエット」と同じ。白米、餅、砂糖、パン、うどんといった精製度の高い食品は制限し、玄米や全粒粉パンなどの精製度の低い炭水化物を摂取。チョコレートやケーキ、菓子パンなどの糖分が高いものも当然厳禁だそう。

またダイエットといえば近年「食べる順番を意識する」という方法が注目を集めているが、先生によるとこの方法も妊娠力をアップさせるのにかなり有効だそう。順番的には「食物繊維」→「タンパク質」→「炭水化物」。食物繊維は消化吸収の速度を緩やかにして、食べ過ぎも防いでくれるのだという。

「ダイエットのため」となると続かなくても「将来の妊娠のため」と考えれば、チャレンジするモチベーションも変わってくるだろう。できるところから、今の生活に取り入れていくといいかもしれない。

■男性の100人に1人は無精子症

そして後半はこちらも楽しみだった、ダイヤモンド☆ユカイさんのトークショー。今回はユカイさんの不妊治療を担当したセントマザー産婦人科医院院長の田中温先生、そして男性不妊治療の名医として有名という木場公園クリニック院長の吉田淳先生を交えての、ざっくばらんに不妊治療や男性不妊に関するトークとなった。

まずダイヤモンド☆ユカイさんの「無精子症」。これは田中先生よると「無精子症には閉塞性と非閉塞性の2通りある。ユカイさんは閉塞性で、子供を作らないために男性の精管をわざと縛るパイプカットが自然に起きた状態」だそう。この病気は決して珍しいものではなく、なんと男性の100人に1人が無精子病らしい。

そんな現実に、ユカイさんがこんな提言をしたのが印象的だった。

「今の時代だと仕事している女性が、だいたい落ち着ける年齢って30歳過ぎてからなんですよね。そこから子供を作ろうと思うと、だいたい35歳近辺になっちゃう。35歳過ぎると高年齢出産じゃないですか。例えば35歳から40歳までに妊娠しようと頑張ったとしますよね。でもその5年の間、相手がもし俺みたいな無精子症だったら、ただ頑張っても5年間を無駄にしちゃう可能性があるんですよ。

だからこそ正しい知識の中で、男性も不妊検査を受けるべき。無精子症に関してはまだ知らない人がたくさんいると思うんですよ。だから僕がどんどん広めていって、夫婦ともに悔いのないように生きてほしい」

ちなみに先生方によると、男性不妊の原因としては無精子症だけではなくEDなども増加しているとか。

もちろん独女のうちに男性不妊を心配するのは先走りもいいところだと笑う人もいるかもしれない。ただ今のうちにその可能性も把握しつつ、自分だけではなく結婚後相手にも、不妊検査を受けてもらう信頼関係を築く重要性を知ることは大切なはずだ。

ということで非常に独女でも得るものが多いと感じた今回の妊活公開講座。やはり独女のうちから妊活を意識することは、決して無駄ではなさそうだ。(橋口まどか)

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橋口まどか

橋口まどか

体を張った体験取材が得意。ここ2年で6キロ太り、ますます女子力に磨きがかからない。取材でモテる女性の秘訣を探ることはや5年。知り合う男性にもつい取材モードで話を聞き、気がつけば自分の恋愛のタイミングをすっかり失っている。近年はサッカー観戦にハマるが、活躍する選手のほとんどが年下なことにショックをうける。