結婚するならどちらが幸せ?結婚するなら、年収が低いよりも高い男性がいい――。それはごく自然な結婚をしたい独女の本音だろう。

ちなみに内閣府が平成22年に行った「年収別 婚姻・交際状況」の調査によると、年収300万円未満の男性既婚率はわずか9.3%。しかしそれが「300万円以上400万円未満」になると26.5%と跳ね上がり、さらに「400万円以上500万円未満」では29.4%、「500万円以上600万円未満」では35.3%、「600万円以上」では37.6%と、年収とともに既婚率が右肩上がりになっている(いずれも30代男性が対象)。やはり男性は年収が高いほうが結婚できる可能性が上がるのが現実なのだ。


■ 高収入。でも一緒にいてくれない〝激務男子〟と結婚した妻の本音

だがほとんどの男性は何もせずに高収入のわけではないだろう。人の倍働き、そしてより重大な社会的責任を担うことで得られる対価というケースがほとんどではないだろうか? そうなると当然、パートナーである女性と一緒にいられる時間は少なくなり、子供を持てば育児を手伝う余裕もない。


「うちの場合は子供が夫とあまりに接点がなく、父親というより『たまに家にいる知らないおじさん』くらいの認識しかなさそう……」

そう語るのは、2人の子供の育児をする既婚女性のヨシエさん(35歳)。夫は早朝から深夜の終電まで仕事で家におらず、休日出勤も当たり前。子供と顔を全く合わせずに1週間くらい過ぎることはザラだという。

「一生懸命お仕事を頑張ってくれるから、収入はお陰様でかなりあります。ただやはり寂しいです。土日に子供と一緒にショッピングモールへ足を運ぶと、周りはみんなお父さんと一緒で楽しそうにみえて泣けてきます」

一方マスコミ業界で働く夫を持つチエコさん(38歳)は「何より心配なのは、夫の体調」だという。

「夫の仕事は連日徹夜。さらに酒タバコもガンガンやる不摂生な生活を送っており、食事もほとんどコンビニ弁当か外食。正直、絶対に長生きしないだろうなと思います。でも夫は今の仕事が生きがいらしくて、絶対に辞めるとはいわないでしょう。それに今は高収入でも、この先本当にずっと仕事をし続けられる安定があるのか疑問ですし」

確かにいくら高収入でも体を壊したら元も子もないし、マスコミ業界に限らず今の時代に終身雇用が保障されている仕事など、数えるほどしかないだろう。高収入と引換に体を壊すほど仕事に没頭し、さらには自分の社会的地位まで失うとしたら、一体何のための高収入なのか?


■ 楽しみは月に1度の家族で食べるファミレスご飯…でも幸せ?

高年収だが、毎日の帰宅時間は深夜で土日もない〝激務男子〟。その対極にいるのは、高年収ではないが毎日定時に帰宅し家族を大切にしてくれる〝仕事頑張りすぎない男子〟ではないだろうか? もしかしたらたとえ収入に不満があっても、こういった男性を選ぶのが新しい幸せの形という意見もあるようだ。

「私の夫の前職は文字通りの〝高収入激務〟。でもある時『仕事よりも家族との時間を大切にしたい』と、数年前に転職しました。年収は前職よりもガッツリ下がりましたが、毎日子供が起きている時間に帰宅して、土日一緒にいられるという当たり前の幸せは何ものにも変え難いなと改めて感じます」

そう語るのは幼稚園の子供が2人いるミユキさん(37歳)。ただ「とはいえ経済的不安は正直ありますから、子供が小学校に入ったら働くつもり。前職のままだったら、ずっと専業主婦でもよかったんですけど」とのこと。やはり夫が低収入になると、妻への負担が増えるのも現実だ。

一方「夫は低収入だけど家族想い。家事育児もバッチリ手伝ってくれます!」という専業主婦のチカコさん(34歳)。だが最近、ママ友との会話でショックを受けたことがあるという。

「『とにかく節約しなきゃダメだから、外食なんて全然できない。でも月に1回は家族でファミレスに行くんだけど、これが楽しみなんだ~』という話をしたら、その友達は明らかにドン引きしていましたね。彼女は医療関係の仕事をしており、世帯年収は確実に1000万以上いっているんじゃないかな? 節約する必要なんてないんでしょうけど、私は彼女みたいな資格もキャリアもないから、仕方ないなと思っています」

家族想いの夫との幸せな生活。でもやはり「収入がもっとあれば…」という〝仕事頑張りすぎない男子〟の妻たちの本音。仕事と家庭のバランスは、どこにベクトルを置くのが果たして正しいのか? 難しい問題だ。


■ 貧乏は嫌だけど、高収入は望まない。今どきの独女は“そこそこ”主義を目指す?

一方これから結婚をする独女は、〝高収入激務男子〟と〝低収入仕事頑張りすぎない男子〟であれば、どちらが結婚相手にふさわしいと考えているのか?

明治安田生活福祉研究所が結婚願望のある20代~30代の未婚女性を対象に、「結婚相手に求める最低年収」について尋ねたという調査結果によると「400万以上」と答えた20代女性は57.1%で、30代女性が65.5%だという。だが「500万円以上」となると20代女性は30.8%、30代女性は38.5%と、数値は半数を切るのだ。ちなみに国税庁が2014年9月に発表した「民間給与実態統計」によると、男性全体の平均給与は511万円。今どきの独女の多くは、決して平均以上の所得を男性に求めているわけではないのだ。

「貧乏は嫌ですけれど、結婚相手にそこそこの収入があって、共働きすれば平均並みの生活ができるくらいの生活ならOKですね。私自身もアラフォーですし、そんな高収入の結婚相手なんて望む贅沢はないですよ! それに私自身の親もそんな感じで、父は高収入ではなかったけれど子煩悩で、大好きな存在でした。高収入=幸せではないと思うんです」
そう語るのは独女のキエさん(37歳)。

一方独女のカナエさん(37歳)は、同僚で仕事があまりできるとは言えない既婚男性に対し、感じることがあるという。
「正直同僚としては全く役に立たない仕事ぶりにイライラしますが、とにかくすごく家族思いらしく。給料も良くなさそうですし、将来出世する見込みもないと感じますが、あの人の家族はそれでも幸せなんじゃないかなあ…と思ったりしますね」

〝高収入激務男子〟と〝低収入仕事頑張りすぎない男子〟。どちらもそれぞれ、違う形の幸せがあるのは事実のようだ。どちらの人生が幸せか? それは誰にも分からない。(橋口まどか)

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橋口まどか

橋口まどか

体を張った体験取材が得意。ここ2年で6キロ太り、ますます女子力に磨きがかからない。取材でモテる女性の秘訣を探ることはや5年。知り合う男性にもつい取材モードで話を聞き、気がつけば自分の恋愛のタイミングをすっかり失っている。近年はサッカー観戦にハマるが、活躍する選手のほとんどが年下なことにショックをうける。