恋に悩んだら、「テイラー・スウィフト」!皆さんは恋に悩んだとき、誰の歌を聞きますか? 色々なアーティスト名が挙がると思いますが、近年、日本でもテイラー・スウィフトの名をあげる女子がジワジワと増えてきているようです。 “テイラー女子”なるフォロアーが登場するファッション・アイコンでもありながら、ただ明るくポップなだけではない彼女の歌。世界中の女性の心を掴んでいる、その理由とは?


■ “うまくいかない恋の歌”の数々。「私の人生を曲にしてくれてありがとう!」

テイラー・スウィフトの曲には、とにかく「うまくいかない恋の歌」が多くあります。海外の女性ファンは「私の人生を歌にしてくれてありがとう!」とインタビューで声援を送っていましたが、とにかく恋の痛み、切なさを知っている女性にとっては染みるフレーズが多く、それでいて非常に力づけられるから不思議。

元彼の名前まで盛り込むほど、赤裸々な歌を作ることで有名なテイラー。そのことで、人気者の元彼のファンなどをアンチにまわしてしまうことも少なくありませんが、彼女は「世界中の人に日記を読まれているようなもの」と堂々として隠しません。でもよくよく聞いてみれば、彼女が生みだすのは、ラブラブな惚気の歌ではなく、恋の切なさや別れを歌った曲ばかり。アンチから入ってファンになってしまったという友人は、「同じ女子として聴くと、共感できるポイントがいくつもあって、好きになった」と語っていました。

一番有名な曲『We Are Never Ever Getting Back Together』も、大失恋の実体験から生まれた決意の歌ですが、もっと赤裸々で激しい曲も多くあり、「火遊びで弄ぶには、私は若すぎたんじゃない?」「あなたは私のトラブルの元だわ」などと相手への“恨みつらみ”を歌っている曲も。こんな風に、正直なネガティブ感情をまっすぐに力強く歌う女性シンガーは、最近の日本にはあまりいない感もありますよね。

ファンは皆、彼女の媚びない、まっすぐな生き様に惹かれると言います。それでいて彼女自身はとても謙虚だし、ファンにとても優しいことでも有名。最近のインタビューでは、「私の感情の根底には常に『厄介者なのではないか、招かれざる存在なのではないか』という考えがある」といったネガティブな自意識も吐露しています。そうしたネガティブさを振り払うように、真逆の力強い言葉を放ち続ける彼女。一見そう見えがちですが、テイラーは恋する女性の可愛さや、強さ、明るさというよりも、人生の深い悩みや辛さのほうに焦点を当てている。酸いも甘いも噛み分けてきた大人女性の心をも掴む理由は、こうした点にもあるのでは?


■ “恋の世界”で戦う独身女性へのエール

ある独身女性は、「デートはしてるのに振られてばっかりだって/世間ではそう言われてる」「彼らは私を“insane”(どうかしてる)と言うけれど(『Blank Space』より)」という歌詞にいたく共感した、と語ってくれました。既婚女性の中には、「結婚の一番のメリットは、もう恋愛をしなくて済むこと!」と語る人もいるくらい、恋は楽しい側面、うまくいかなければ非常に疲弊させられるものでもありますよね。周囲では家族や子供の平和な話題が増えていくなか、望むと望まざるに関わらず、独女たちは長らく、恋の世界に居続けなければならない。独身でいることの“形見の狭さ”が、パパラッチに私生活を追われるテイラーのそれとリンクしたようです。

同曲で彼女は、「永遠に続くのかな/燃えて消えるのかな/終わるときは教えて/このトキメキに痛いほど価値があるなら」と切ない乙女心をにじませつつ、最後は「男なんて苦痛(拷問)だと分かっていても/愛を欲しがるの」と愛を求め続ける覚悟も歌います。独身女性たちが人生のパートナーを得られるまで、もう少し恋の世界で戦っていくならば、たぶんテイラー・スウィフトはとても心強い存在。切ない恋に負けそうになったときには、皆さんも力を借りてみてはいかがでしょうか。(外山ゆひら)

Red
Taylor Swift
Big Machine Records
2012-10-22


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外山ゆひら

外山ゆひら

心や生き方に関する記事多めのライター。恋愛相談コラムや作品レビューなども。カルチャーやエンタメ方面を日々ウォッチしています。