笑顔の聞き上手は割を食うだけ……世渡りのコツ、新常識!「いつも笑顔で明るく」「会話は聞き役に回る」「女性らしく控えめに振る舞う」など、世間一般では「世渡りの秘訣」とされている事柄、あなたはいくつ実践できている? でもちょっと待って。実はこれらの「常識」を真に受けて実行するほどに、割りを食っているというケースも少なくないのだとか……。おおっぴらには言えない「私の世渡りのコツ(本音版)」を20~30代女性に聞いた。

■「聞き上手」は愚痴の受け皿にされるリスク大

「人付き合いの本に書かれていた“会話は聞き上手に回るのが賢明”という教えを守って、派遣先の会社では愛想よく振る舞い、聞き役に回ることを心がけていました。でもそのせいでイヤな社員の愚痴の受け止め役になってしまって……」

そう語るのは派遣社員の若菜さん(28歳)。いつもニコニコ笑顔で相槌を打つ姿が、一回り上の社員(女性)に気に入られたのが運の尽き。昼休みはもちろん、休憩時間、終業後も彼女に付きまとわれ、延々と仕事の愚痴を聞かされ続けたそう。

「ストレスで帯状疱疹ができて、逃げるようにその職場を辞めました。“聞き上手な人ほど愛される”って信じてましたけど、あんなの嘘。イヤな相手のイヤな話を100%受け止め続けたら、社会人なんてやっていけない。相手にNOと言える勇気、話の途中でも切り上げる思い切りが自分には必要だったな、と今ならわかります」


確かに、控えめで従順なタイプの人ほど「愚痴っぽい人」「意地悪な人」の標的にされやすいもの。「謙虚」な「聞き上手」といった日本的美徳はもはや百害あって一利なしかもしれません。近いところではこんな声も。

「自分にとって“大事な人”と“そうでない人”の線引をはっきりさせると、世渡りもラクになる。“そうでない人”からはどんな風に思われてもいい、何を言われてもいいや、って割り切れるようになれば、人間関係のストレスは激減しますよ」(加奈子さん・32歳)

相手や状況に応じて“スルー力”を発揮する。これもまた大人の世渡り術といえるだろう。さらにはこんな上級社交術も。

「嘘も方便ってことわざは真理。すべての人にバカ正直に本当のことを言う必要はない。浅い付き合いの人、嫌いな相手には、バレない程度に嘘をついて付き合うとストレスにならない」(亜沙子さん・28歳)

■「すごいですね~」は大人の女性なら言うべからず

「目上の人と付き合うときは『すごいですね~』『さすがですね~』と持ち上げて相手をいい気分にさせるのが手軽でお得……だと思っていたんです。35歳までは」

そう打ち明けるのはアパレル業界が長い販売職の成海さん(37歳)。彼女は35歳を過ぎた頃から、「年上の人を持ち上げる女子」を演じる自分にドッと疲れるようになったという。

「『わあ、すご~い』っていうスタンスが自然に演じられるのは、やっぱり若いうちだけなんですよ。35過ぎてキャリアも長くなって、責任も生じて部下もできて、といった立場に回ると、そういう“女子キャラ”を演じる自分に対してもう違和感しかない。若い頃はそんなお愛想言うくらい朝飯前、って感じでつるつる口から出てきましたけど(笑)、今はもう無理。目上の人が相手でも、仕事上は対等な目線でお付き合いします」

たとえ目上の人が相手でもむやみに持ち上げない。自分の意見ははっきり言う。反対意見でも表明する。「この3か条が私のオーバー35の処世術。年上だというだけで相手を持ち上げていたら、中身からっぽな人も図に乗らせちゃうだけ」と成海さんは言う。

聞き上手になる、空気を読む、持ち上げる、といった「受け身な世渡りのコツ」はもはや時代遅れ。むしろ受け流す、スルーする、イヤなことはイヤと表明する、といった「ほどよく適当」で「ワガママ」に見える対応こそが、ストレスをためないこれからの時代の処世術かもしれない。「世渡りが下手で割りを食っている」という自覚がある人は、少しずつでもそんな自分を変えてみては?(小鳥居ゆき

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