三十路でも振袖を着るべし! その昔、振袖は恋愛アプローチの必須アイテムだった!?今年も全国各地で行われた成人式。街角で艶やかな振袖を着た女の子たちとすれ違い、かつては筆者にもあんな時があったなあ…と目を細めつつハッとした。

「そういえば、成人式以来着ていないあの振袖はどうなった⁉」。母はレンタルでもいいかな、と考えていたらしいが「大事なお祝いだから」と祖母が見立てて買ってくれた振袖だった。実家の母に電話をすると、まだ大事にタンスにしまってあるという。とはいえ、筆者は二度目の成人式を過ぎ、さすがにもう着られないと諦めているが30歳だったらどうだろう?

そこで、着物の着装、礼装に詳しい『公益社団法人 全日本きものコンサルタント協会』に問い合わせてみた。

「率直にいうと、30歳を過ぎても独身ならば振袖を着てもまったく問題ありません。江戸時代には28歳で袖を留める(短くする)風習があって、その名残が現代にもあります。でも、結婚の適齢期も違いますし、30代でも若々しい方が増えていますしね。そもそも振袖は、袖を振ることで人の魂を呼び寄せるという一説があるんですね。つまり、昔は好きな人に向けて袖を振っていたんです。独身の女性にふさわしいというのはそういうわけです」


振袖にそんな意味があったのか。今でも恋愛で“振る” “振られる”というが、その語源は着物の袖に由来するという。片思い中の人なら、こんな恋愛にまつわるエピソードを聞くと、着てみようかなという気持ちにもなるだろう。しかし、大抵の人は20歳の時に作った着物のはず。色や模様も若々しく、今の雰囲気に合わないような気もするが……。

「その場合は小物や長襦袢の色目を落ち着いたものにするとか、髪型も年齢に合わせて変えてみたらいいと思いますよ。成人式以外だと披露宴などに着て行かれた経験がある方も多いと思いますが、和服が似合うシチュエーションだったら問題ないです。振袖は礼装着ですから、ホテルで行われるパーティや和食店でちょっとかしこまった食事会などにもいいでしょう。振袖を着て歌舞伎を見に行く、なんていうのもいいと思います。ただ、長い袖の扱いはもちろん、着物自体に着慣れていないと長時間の着用は大変。少しずつ慣らしていくといいでしょう」

着物で歌舞伎を観劇するなんてちょっと友人に自慢したいシチュエーションだし、思ったよりいろんなところに着ていけるのはありがたい。

それでもやっぱり振袖が自分には合わず、着られなかったらどうしよう。残念だけれどリサイクルショップに売るか、捨てるしかないのだろうか?

「成人式の振袖はご両親やご家族の思いが込められたものです。売ったり捨てたりする前に自分のそばに置く方法を考えましょう。振袖は袖が長いのを前提に留めつけているので、袖が無地なら訪問着に仕立て直しも可能です。でも、袖の全面に模様が入っていたら難しいですけどね。自分が着られない場合は、身内や知人のお子さん、将来の我が子にあげてもいいんじゃないかと思いますよ。着物は洋服と違って、サイズがきっちり作られていないので、体型が違う人でも着られるのがいいところ。長い間、大切に着ていただきたいです」

オトナ女子なら、今の年齢に合わせたコーディネイトで振袖をカッコよく着こなしてみたいもの。そして、無言にして意中の人にアプローチできる必殺アイテムでもある。披露宴やパーティー会場で気になる人がいたら、さりげなく袖をフリフリしてみよう。(パンチ広沢

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